ピアノ音源②ジ・オールラウンダー〜C7 GRAND

これまで定番からマイナーなものまで数十種に及ぶピアノ音源を試してみましたが、総合的に最も優秀だと思う一本を選べと言われたら、迷うことなくAcousticSamplesのC7 GRANDを挙げます。

現在までにソフト音源化されているピアノ中で、超のつく大定番のSteinway&Sons Dに次いで出数が多いのがYAMAHA C7のようで、量産機として広く普及しているためか今や世界的にスタンダードなピアノの一つとなっていることが窺い知れます。その明瞭でメリハリの効いたサウンドは他の楽器にも埋もれにくく、いろんなシチュエーションで立ち回れる柔軟性という点でもやはり重宝します。


この”C7 GRAND”は、多くのC7音源の中でも底辺クラスのデータ容量、販売価格でありながら、他社高級音源にも比肩する高いサウンドクオリティと充実機能を誇りますが、そのサウンド傾向は、例えばIvory IIのC7が透き通るようなハイトーンに重きが置かれ、良くも悪くも削ぎ込まれたような細身な鳴りであるのに対し、C7 GRANDは過度な演出のない自然な明瞭感で、濁りなく素直に響きの中にもしっかりと深い重心を持った物量感のあるサウンドを聴かせます。そんな美しくも力強いサウンドが3つのマイクセッティングで丁寧に収録されていますが、ヴェロシティ変化も滑らかで、癖のない自然な弾き心地の手馴染みのいい音源に仕上げられています。

もちろん機能も満載で、ソステヌート、ハーフペダル、リペダルに対応し、ペダル踏み込み、キー・オン時の弦共鳴やノイズなど網羅してますし、加えて詳細なヴェロシティ調整や1鍵毎にも可能な調律機能、更にはUVI系の強みとも言えるわずか2.41GB(15GB相当をロスレス圧縮)という小容量も相まって機動力も抜群です!!

これだけのスペックを持ちながら$119とリーズナブルだし、ピアノ音源強化に際して是非オススメしたい一本です。

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