ジェネラルMIDIの時代

DTM昔話第2話。

90年代初頭、複数の楽器音(チャンネル)が同時使用できるシンセサイザーや音源モジュールの発展は著しく、わずか数年で仕様限界の16chを単体機器でカバーできてしまう状況となりますが、その中で生まれた規格がGM(ジェネラルMIDI)。これに対応したマルチ音源モジュールたちが乱立する時代がやってきますが、パソコンと一台の機材さえあれば手軽に音楽創作活動ができることからこの時期から自宅で音楽創作を楽しむ、いわゆるDTMが世の中へ浸透していくことになります。


GMというのはそもそもRoland社が提唱したGS仕様が元となり、それを簡素化した一般仕様ですが、当然発案元のRolandからはSC-55をはじめとしたGS推しのSCシリーズが続々とラインナップされまして、その頃風潮的にはやはりRoland/GSの天下でしたね。中でもMIDIの仕様を超えた32chに対応した(16chを2系統持っていた)上に、音色の質、量ともに好評を博したSC-88Pro(俗に言うハチプロ)は伝説的名機。もちろん小生も持ってましたが、当時ニフティのMIDI関連のフォーラムにてTV主題歌だとかオリジナル曲などいろんなMIDI演奏データを作って披露させていただいてたものです。



GS、GMより数年遅れてYAMAHAから仕様強化されたXGが提案されましたが、演奏中に音色やらエフェクトやらをガンガンいじるには都合が良かったものの、一般的には演奏データ上ではGMレベルで収まる人が大多数でしたからねぇ。個人的にはかなり凝り性なのでCCとか使いまくる方でしたが、XG仕様に頼る用事もほとんどありませんでしたね。音質的にも当時のサンプリング技術は明らかにRolandさんに及ばずで、YAMAHAさんはイマイチ芯の薄い音で好みでなかったし、まぁシンギングユニットで歌わせることができるやつ(MU100にPLG100-SG装着)持ってたのでそれで遊ぶ程度でした。


これらのMIDI仕様はいろいろと派生的に発展しながら今でも受け継がれているみたいですが、当時、重いネットを介してやり取りに有利だった軽いMIDI(演奏)データをみんなで共有して楽しむようなこともしなくなった現在、もはや無用の長物と化してしまった感も拭えません。

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